
今回参加の4名と眼科医会の皆様
速報です
<第31回 日本臨床分科医会代表者会議のご報告>
会長 清原久和
2024年10月31日、第31回日本臨床分科医会代表者会議が東京銀座の三笠会館で日本小児科医会の主催で開催されました。今回は15医会のうち眼科、外科、産婦人科、耳鼻咽喉科、小児科、整形外科、精神神経科、内科、脳神経外科、泌尿器科、皮膚科、放射線科、麻酔科の10医会の代表と日本医師会より今村常任理事が参加されました。当会からは、斎藤、正井両副会長、矢内原常任理事、私、清原が参加しました。
開会の挨拶の後、日医今村常任理事から今回の衆議院選挙の結果からの影響、医師の地域偏在、診療科偏在の問題提起と対応、薬剤の欠品問題への憂慮を述べられ、政府が推進している薬剤のOTC化に対する各医会での賛否を問われました。泌尿器科でのタダラフィル、産婦人科での緊急避妊薬のOTC化について疑義ありの見解が出ました。また薬剤師の対応がOTC化についていけるかとの発言がありました。
今回、
1 現在取り組んでいる作業
2 次回保険改定の取り組み
3 働き方改革施行後の現状、について各診療科に意見が求められました。
<眼科>
子供の近視への警鐘(ポスター掲示)、短期滞在基本手術料での麻酔管理料がなくなった
<外科>
開催された次世代の外科医のためのセミナーの報告、働き方改革についてのアンケートとる
<産婦人科>
妊婦のRSウイルスワクチン
若年者へのHPVワクチン接種の必要性(泌尿器科医や耳鼻咽喉科にも協力を求められる)
出産費用の保険適用への反対ー想定される保険料では産婦人科医がいなくなる
<耳鼻咽喉科>
難聴への取り組み(ACの広告で有名)
<小児科>
1か月、5歳児検診の充実(パンフレット)
小児数の急激な減少による診療報酬の減少
働き方改革についてはNICUなど業務もあり医療水準によって評価困難
<整形外科>
医薬品供給不安への対応 製造販売業者の出荷対応のデータ
キシロカイン注射剤の供給不足に対する政府への要望書への他科への協力要請
<精神神経科>
内保連への加盟を進めている
通院・在宅精神療法の引き下げ、早期診療体制充実加算の条件が厳しく働き方にも影響
<内科>
国民の健康意識向上のため内科学会と「国民の日」の制定(7月1日)
今回の保険改定、でかかりつけ機能へのシフト
医療Dxへの関わりがある
在宅ベースアップ評価料1の会員への周知
働き方改革は報告なし
<脳神経外科>
開業医が増え外科医の会員数が増えないので規約の改定を考慮
多職種との連携
保険改定、働き方改革の影響は聞こえてこない
<泌尿器科>
実態調査による膀胱留置カテーテル逆ザヤの改定
尿路ストマカテーテル交換法の改正
働き方改革アンケート調査による結果、HPにて近日公開予定(大阪急性期総合医療センター高尾徹也主任部長、当会理事による報告)
若い会員の増加を目指しAIによる泌尿器科診療情報のチャットボット作成
<皮膚科>
マイナー専門科領域の災害医療へのかかわりについての提案
働き方改革に直結するのは地域医療体制確保加算、処置および手術の休日加算・時間外加算、深夜加算、医師事務補助体制加算などがある
外来・在宅ベースアップ評価料はハードルが高い
<放射線科>
50周年記念「日本の医療の今後」についてインタビュー記事の冊子を説明された
専門医制度の今後について言及
<麻酔科>
麻酔科医数年次推移
医師の需給推計
麻酔法も診療科別に特化
すべての診療科の発言の後、懇親会に移行、相互質問と自由発言の場となりました。
その中で印象に残ったのは
1 日本医師会にもう少し医会代表者会議の要望を取り上げてほしい(私見では群市区医師会は縦の糸、医会とは機能別に意見の出る横の糸と考える)
2 医師の偏在、需給について長期的な展望と方策が必要、薬剤、医療材料は資本主義、医業はほぼ社会主義この矛盾がどこまで持つか
3 薬剤、医療材料輸入超の問題、すなわち外国へ多額の支払いをしている
などでした。