ドセタキセル・ダロルタミド併用療法について 「勤務医・よくある保険疑問集 第2回」 (2023/11/7)

Q:ドセタキセル、ダロルタミド併用療法導入の際に、DPC病院での入院治療とした場合の病院の持ち出しが大きく、どのような対応が望ましいのでしょう
A: DPCの優先順位としてはドセタキセルではなくダロルタミドを選ぶこととなっており、そうすれば持ち出しは少なくなります。
(DPC診断群分類:110080(前立腺の悪性腫瘍) 手術処置2ー
ダロルタミド(110080XX9904XX)←こちらを選ぶ 入院期間9日以下は3571円/日
ドセタキセル(110080XX9903XX) 入院期間4日以下は2914円/日
さらに、これについて、以下の様な意見も出ていますが、明らかな結論は出ていません。
Q:入院前にダロルタミドを処方しておき、ドセタキセル導入の際の入院時に持参させてはどうでしょう
A:当該疾患に対する薬剤は持参薬として用いることはルール上認められていません
Q:まず入院でドセタキセルを投与し、退院後にすぐ外来でダロルタミドを処方してはどうでしょう
A:診療報酬明細の摘要欄にドセタキセルをいつ使用したか記載が必要だと思われます。しかし、治験ではダロルタミドを投与してからドセタキセルの投与となっていたのでドセタキセルを先行させるのは認められないのではないかと危惧します。同時投与と拡大解釈できる範囲か否か結論が出ていないようです